日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 40, No.8 (2012)



表 題 低濃度オゾン水による新型インフルエンザウイルスの不活化効果の評価法(ノート)
著 者 中室克彦(摂南大学理工学部),中田英夫,市川和寛(荏原実業(株)計測器・医療本部),小阪教由((株)ハマネツ オゾン営業部),山崎謙治(大阪府立公衆衛生研究所感染症部)
掲 載 防菌防黴,Vol.40,No.8,pp.485-491(2012)

オゾン水のインフルエンザウイルス不活化効果を簡便,迅速に評価するために,低濃度オゾン水によるインフルエンザウイルス不活化効果およびウイルス液に共存するしょう尿液成分のオゾン反応生成物がインフルエンザウイルス不活化に及ぼす影響を検討した。A型インフルエンザに対しては初期濃度が0.35mg/lオゾン水を10秒間曝露することによって,5log10まで減少した。新型インフルエンザに対しては0.76mg/lオゾン水を10秒間曝露し,3log10まで減少した。また,しょう尿液とオゾン水との反応生成物はインフルエンザウイルスを不活化しなかった。そのため,オゾン水によるインフルエンザウイルス不活化効果をしょう尿液成分を除去しない本方法で簡便,迅速に評価しうることが考えられた。

Key words Seasonal Influenza-virus(季節性(A型)インフルエンザウイルス)/2009 Pandemic Influenza-virus(新型インフルエンザウイルス)/Low-level dissolved ozone(低濃度オゾン水)/Inactivation efficacy(不活化効果).