室内空間(107 m3)において,次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)水溶液(50 mg/l)を2ml/minで超音波霧化し,0.05 m3/minの風速で60分間噴霧した。床面に降下した霧中の遊離有効塩素(FAC)の累積量を,蛍光プローブ試薬であるAmino fluorescein(APF)を用いて測定した。床面は,霧状粒子によって濡れることはなかったが、降下したFACをAPF溶液中に上手く回収することができた。5.5 mまでの距離内において,FAC量はおおよそ距離に反比例して減少した。Escherichia coliの生残率は,霧化器からの距離が離れるほど増加し,床に降下したFAC量に依存していた。以上の結果から,APFは霧化NaOCl水溶液のFACを測定および霧化殺菌の効果の予測にも有用であることが示された。