134世帯の一般家庭について,2012年秋に食洗機のカビ汚染調査を行った。サンプルの採取は,槽の底に溜まった水などの採取とふき取りと2種類の方法で行った。食洗機全体の約87%にカビが見られた。たまり水中のカビが100cfu/ml以上の食洗機もあり内部で繁殖していると思われる。また,見えない部分に多くのカビ汚染があることが推測された。食洗機では一般のカビが非常に少なく,好温性のカビであるE. dermatitidisが優占していることが分かった。E. dermatitidisはお湯を使う浴室の場合より多く生育していることが分かった。また,食器洗浄機のカビは人の口に入る可能性が高いので,浴室のカビ以上に健康影響に注意を要する。