各種水利用設備からレジオネラ属菌を培養法で検出し,2001年から2012年までの結果を集計したところ,冷却水の25.9%,浴槽水の14.1%,プール水の4.3%,給湯水の5.2%,蓄熱槽水の31.9%,修景水の10.6%からレジオネラ属菌が検出された。次に冷却水の処理別のレジオネラ属菌検出率を調べたところ,無処理が53.1%,グルタルアルデヒド処理が9.7%,イソチアゾリン処理が19.2%,カチオン系処理が21.9%,塩素系処理が55.0%だった。これらの結果から,有機系殺菌剤はレジオネラ属菌汚染の抑制に一定の効果があると判断された。一方,塩素系処理はレジオネラ属菌の抑制効果が認められなかった。レジオネラ属菌汚染の抑制にはレジオネラ属菌に有効な殺菌剤を用いることが重要である。