日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.41,No.12 (2013)

表題:
セレウス菌による院内感染とその対策
著者:
桑名利津子(摂南大学薬学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.41,No.12,pp.701-702(2013)

2013年夏国立がん研究センター中央病院にて,リネン・タオル類を介したセレウス菌による感染症が発生した。セレウス菌芽胞は熱や紫外線,洗剤などで殺菌するのは難しい。そのため,芽胞が洗濯済みリネン・タオル類に付着したまま,取り除かれることなく使用されたのが原因であると考えられる。このようなセレウス菌感染症事例は時折散発しており,どこの医療施設でも起こりうる可能性がある。院内感染防止には,病院内の環境要因の改善を図ると共に,医療従事者やその他のスタッフへの正確な情報提供と継続的な努力が必要である。ここでは,過去のセレウス菌による感染症事例と原因,また発生防止のための対策について述べる。

Key words:
セレウス菌/芽胞/耐性/リネン・タオル類/院内感染.