オゾンの殺菌作用は1873年Foxにより見出され,世界最初の浄水処理場はドイツのビスバーデン市であった。以来,ドイツでの水殺菌の主流はオゾンである。1935年ドイツの外科医がオゾン療法の大著を著わし,曲折を経ながらもオゾン療法は世界に広まりつつある。本稿ではオゾン療法による治療法,適用症例を紹介した。本誌の目的は防菌にあるが,オゾン殺菌を熱傷,褥瘡,感染外傷に用いてみて,殺菌効果に加え,組織の再生効果の顕著なることから,医師のオゾン使用の信頼感は増している。さらに災害時における医療・衛生管理にオゾン水が貢献でき,使用すべきとの医師の提言が出始め,これを紹介した。筆者はこの提言を社会で傾聴して頂きたいものとして,本誌に執筆した。