環境殺菌工学研究部会(略称:環工研)は,日本防菌防黴学会の研究部会として,1980年3月に誕生し,約20年間活動を続けた。当初は,学会に入会し病院や食品工場などのサニテーションを担当しているペストコントロールオペレーター(PCO)を対象として,基本的な微生物知識を基礎にサニテーション,殺菌・消毒を適切に行うことが出来る技術などを開発し,体系的に教えることを目的として創設された。その後,公開講演会形式となり,広く学会会員にこの分野の知識を普及する活動を行った。環工研活動を通して,もの中心の防菌防黴の考え方に,空間に対する処理が加わり,殺菌消毒,防菌防黴という分野がシステムとして把握されるようになった。