ウエットワイパー(WW)類の除菌性能試験を独自に開発した方法により検討し,除菌活性値で評価・解析した。試験装置の性能を供試菌の回収率で調べた。平均回収率はS. aureusで92.7%,E. coliでは45.4%で,E. coliでやや低かったが,いずれの菌でも安定した結果であった。試験機関にてモデル処方および市販製品の除菌性能評価を日本清浄紙綿類工業会の方法に準拠し実施した。各試験機関での結果に若干バラつきが認められるが,合否判定は同一であった。また,合格と判断された供試WWは,各供試菌に対して3.0以上の除菌活性値を示し,有効性が裏付けられた。さらに,市販製品をin vivo試験のグローブジュース(GJ)法で評価・検討したところ,90~99%の菌数減少を認めた。GJ法とWW類の除菌性能試験法との間で良好な相関関係が確認でき,除菌試験法の妥当性が証明された。以上より,今回開発したWW類の除菌性能試験法は,除菌を標榜する製品の効果を十二分に評価出来ると考えている。