低圧水銀ランプ(LP),高出力低圧水銀ランプ(HOLP),中圧水銀ランプ(MP)のMicrocystis属に対する増殖抑制効果とmicrocystin LR不活化効果を比較検討したものである。その結果,波長254 nmの照射エネルギーがLP-1000,HOLP-500, MP-100 mJ・cm−2の時,Microcystis属に対し,増殖抑制効果が認められた。またHOLP-2000, MP-500 mJ・cm−2の時,殺藻効果が認められた。波長254 nmの照射エネルギーが4000 mJ・cm−2の時,初期濃度259 µg・L−1のmicrocystin LRはLP-11.12, HOLP-6.82, MP-0.36 µg・L−1まで減少した。出雲大社斎館裏池でのHOLPを用いた実証実験でアオコの増殖抑制効果を検討した結果, 実証試験でもHOLPの高い増殖抑制効果が認められた。以上の結果から,HOLPとMPはアオコ増殖抑制技術および毒性物質不活化技術として期待できる。