Vol.43，No.1 (2015)

表題：

拭き取りクロスによる付着微生物の除去挙動（原著論文）

著者：

松本侑子，高橋和宏，浦野博水（岡山県工業技術センター）

掲載：

日本防菌防黴学会誌，Vol.43，No.1，pp.3−7（2015）

ポリエチレンテレフタレート平板表面に付着したシュードモナス・フルオレッセンスの拭き取りクロス（クロス）を用いた拭き取りによる除去挙動を電子顕微鏡観察およびオプトデジタルマイクロスコープ観察により調べた。乾式拭き取りでは付着菌体は除去されなかったが，湿式拭き取りで付着菌体の99.8％が除去された。拭き取り面積を増加させても除去率は低下しなかった。クロスの菌付着部分の面積は拭き取り面積の増加とともに増加した。また，拭き取り面積の増加に伴いクロス内部に観察される菌体は増加した。

Key words：

Wiping cloth（拭き取りクロス）/Environmental cleaning（環境洗浄）/Pseudomonas fluorescens（シュードモナス・フルオレッセンス）/Electron microscopic observation（電子顕微鏡観察）/Surface property tester（表面性測定機）．