カビの同定の基本は形態学的特徴を観察することである。顕微鏡を用いて分生子などの大きさ,形状あるいは形成過程を観察することは形態学的同定に大きな情報を与える。顕微鏡観察用のプレパラート作製には,培地上の培養菌株から直接行なう場合と,スライドガラス上に寒天片をおきそこで培養するスライドカルチャーから行なう大きく2つの場合がある。さらにカビの形態をより観察しやすくするために染色を行なうこともある。本稿では,初めてカビを顕微鏡観察する人を対象にプレパラート作製法と染色法について述べた。
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