標題に言うように,科学と社会を結ぶのがトランスサイエンスの時代であっても,それが独り歩きするわけでない。学会活動もそれを意識したものでなければならない。従来のアウトリーチ活動やCSR活動が十分に機能していないことを念頭におき,市民との連携なくしてこれからの学術活動はありえないという立場から,微生物科学の現状を認識した上で,本学会がどういうかたちで取組むのが適切か,従来のパターンに捉われず例えば人文科学や社会科学の専門家などを年次大会に招いて市民を交えた討論の場を設けるなど,このようなことをやってみたらといういくつかの提案を紹介した。