日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.43,No.12 (2015)

表題:
NBRCにおける糸状菌の保存と管理の実際
著者:
伴 さやか(製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.43,No.12,pp.583−588(2015)

広範な微生物群を保存するNBRCでの保存方法と管理の実際について,真菌を中心に解説する。長期保存法は主に,凍結,真空乾燥(L-乾燥),継代培養維持の3種類で,凍結保存は更に超低温フリーザー(-80℃)と液体窒素タンク(-150~-170℃)の二通りを用いている。酵母と,胞子が大量にできる糸状菌の種や菌株はL-乾燥保存できるが,菌糸ばかり生育する菌株は凍結保存する。リスク分散として,別地保管や別の温度帯かつ別室におけるバックアップを行うのと,継代数を増やさないためのシードロットの管理保存を行っている。品質管理は生残性,純粋性,同一性について加速及び復元試験,形態観察とrRNAシーケンスを行っている。

Key words:
Freezing(凍結)/Fungi(糸状菌)/Liquid drying(L-乾燥)/Long term storage(長期保存).