管理栄養士には「品質管理」,「衛生管理」のスキル修得が期待されている。特に給食(大量調理)ではスタッフ全員の高い衛生管理意識が維持されることが求められる。給食管理実習」はそのスキル修得に重要な科目であり,大量調理施設衛生管理マニュアルなどの基礎・基本を十分に理解したうえで,実践を積み重ねる実習として位置付けている。実習は「計画」,「実施」の2つのプロセスから構成される。各プロセスで品質管理と安全・衛生管理が展開され実践から学んでいく。本講では実習を通じて学ぶ事項,すなわち,品質の概念,給食の品質保証と標準化,品質評価と改善,安全・衛生管理の目標・目的,給食と食中毒・感染症,HACCP,食材・調理の衛生管理,衛生教育,施設・設備の保守管理,安全・衛生管理の評価,危機管理対策についてその概要を紹介する。