Vol.44，No.2 (2016)

表題：

微生物検査データへの統計利用−難しい数式を示さず例題をもとにして− 第4章 推定と検定

著者：

高橋正弘（東京海洋大学大学院）

掲載：

日本防菌防黴学会誌，Vol.44，No.2，pp.89−103（2016）

微生物検査データにおける統計的推定（推定）および統計的仮説検定（検定）ならびに疫学指標のオッズ比とリスク比について述べた。 標本から母集団の特性を推定する統計的推定の点推定と点推定より適切な情報を提供する区間推定について述べ，母平均と母分散の推定について例題を示し述べた。
ある現象や効果が偶然なのか，なんらかの原因から必然的に生じたかを調べる検定について述べた。 正規性の検定，量的データの場合の2つの平均値の差の検定である対応のあるt検定，Studentのt検定およびWelchのt検定，質的データの場合の百分率の検定，適合度の検定，独立性の検定につい例題を示し述べた。
疫学指標であるオッズ比とリスク比について食中毒事件の原因食品の推定をもとに述べた。

Key words：

Point estimation（点推定）/Interval estimation（区間推定）/Test（検定）/Goodness-of-fit test（適合度検定）/Odds ratio（オッズ比）/Risk ratio（リスク比）．