約20年前に中国に出現したH5N1亜型高病原性鳥インフルエンザウイルスは,依然として猛威を振るっている。ウイルスは,アジアのみならず,中東,アフリカ,ヨーロッパさらには北アメリカ大陸まで地球規模で拡散した。約10年前から,他の亜型の鳥インフルエンザウイルスとの遺伝子再集合体,すなわち,N亜型の異なるH5ウイルスが中国に出現した。このウイルスも国境を越えて拡散して始めているがその代表例がH5N8亜型高病原性鳥インフルエンザウイルスである。これらのウイルス感染による疾病の発生状況を解説した。
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