日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.44,No.7 (2016)

表題:
エアコンにおける好温性カビ汚染に影響する要因とその対策(原著論文)
著者:
浜田信夫(大阪市立自然史博物館)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.44,No.7,pp.349−356(2016)

エアコンのカビ汚染に影響する環境要因などを検討した。フィルターのホコリを調べると,一般カビでも好温性カビでも,水分要因が影響していることが明らかになった。エアコンの使用頻度が高いほど,使用時間が長いほど,設定温度が低いほど,また上層階より1階の部屋で使用する方が,南側より北向きの部屋で使用する方が,カビ汚染は多いようだ。また,掃除の効果について検討した。ふだんのフィルター掃除はカビ汚染の抑制効果はないが,フィルターの掃除機能の付いたエアコンでは,カビ汚染が少なかった。とりわけ,好温性カビはホコリが溜まった所によく生えるので,フィルターのホコリを少ない状態に保つことが重要である。また,内部の掃除サービスを受けた場合には,カビ汚染の少ない状態が長く続くことも明らかになった。

Key words:
Air conditioner(エアコン)/Cleaning(掃除)/Fungal contamination(カビ汚染)/Moisture(水分)/Thermophilic fungi(好温性カビ). 解説内容大意