Vol.44，No.10 (2016)

表題：

建築物の衛生と微生物制御[8] 水景施設における衛生管理と微生物制御

著者：

枝川亜希子（大阪府立公衆衛生研究所衛生化学部）

掲載：

日本防菌防黴学会誌，Vol.44，No.10，pp.537−541（2016）

噴水や滝，池などの水景施設は，人工的に造られた水環境で，主に公園，広場，ショッピングセンター，学校などに設置されている。これらの設置場所は，以前は主に屋外であったことから，特別な風向きを除いてエアロゾルの飛散は問題にされていなかった。しかし，地下街やホテルのロビーなど建築物内の設置が増加したことから，エアロゾルの飛散が衛生的に問題視されるようになった。
本稿では，「水景施設における衛生管理と微生物制御」について述べると共に，水景施設を感染源とするレジオネラ症事例や，水景施設の維持管理状況と微生物検出について紹介した。

Key words：

Amenity Water facilities（水景施設）/Hygine control（衛生管理）/Legionella species（レジオネラ属菌）/Microbial control（微生物制御）．