「食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」は中間とりまとめを公表,その中でHACCPの制度化に関して,HACCP7原則を要件とする基準が必須だが,一方で小規模事業者や一定の業種については弾力的運用を可能とする基準も必要であるとした。後者の基準は大量調理施設で給食事業を行う事業者が該当する。基準策定にあたり,弾力的運用の基準は科学的な根拠に基づき示されなければならなず,そのデータが必要となる。一方,制度化に向けて「人材不足」の課題は大きく人材育成プログラムの開発がなされていくと思われるが,管理栄養士養成大学で3年生対象に開講した「衛生管理システム」で実践したプログラムを紹介する。5日間の実践を通じて一般的衛生管理のノウハウとHACCPシステムの概念をPDCAに沿って学ぶ。実習室を用いたロールプレイ方式の実践的な教育訓練プログラムで,短期プログラムに改変して産官学での研修にすることも可能である。