100%メタノールで抽出した八女産クララエキスはアクネ菌の増殖阻害,殺菌およびリパーゼ活性阻害能を有しており,アクネ菌の細胞破壊をも引き起こした。本エキスには,kurarinoneおよびkushenol Nの2種類が主要有効成分として含まれていた。アクネ菌増殖に対する最小発育阻止濃度(MIC)はそれぞれ100µg/mlおよび25µg/ml,アクネ菌のリパーゼ活性に対する阻害活性(IC50)は28µg/mlおよび13µg/mlであった。これまでに,単独の化学物質が,アクネ菌の増殖阻害,殺菌およびリパーゼ活性阻害能を有するとの報告が無いことから,kurarinoneおよびkushenol Nは非常にユニークな抗アクネ菌特性を有することが明らかとなった。