日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.45,No.6 (2017)

表題:
滅菌機器の規格と現状,今後の展望
4.滅菌機器メーカーにおける現状と今後の展望
(4-3 滅菌器メーカーにおける現状と今後の展望/高圧蒸気滅菌器・ハイブリット滅菌器_蒸気・LTSFについて)
著者:
高野 剛(ゲティンゲグループ・ジャパン(株) サージカルワークフローズ事業部 テクニカルセールス部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.45,No.6,pp.331−337(2017)

医療用の高圧蒸気滅菌器は国産製のものと欧州製のものとでは設計段階において違いがある。当然ながら国産製は日本工業規格に準拠して設計開発が行われるが欧州製はEN規格に準拠して設計開発されている。この違いによって欧州製の高圧蒸気滅菌器は中々日本の市場に受け入れられがたい現状があり苦戦を強いられている。一方,国産製が無い,2012年から国内の医療現場に普及を開始したLTSF滅菌器(ハイブリット滅菌器)については,日本で3番目の低温滅菌法として受け入れられている。どちらの滅菌器についても欧州の規格に準拠して設計されていることから,医療現場へ導入する際にはそれらの説明を行うのが重要な要素となる。医療現場における滅菌保証ガイドライン2015が発刊され,バリデーションの重要性が謳われるようになっては来ているものの,中々日本の医療施設ではバリデーションを行っている施設は多くない。バリデーションを行うことが前提となっている欧州製の滅菌器を販売する立場から,日本での現状と今後の展望について本章で解説する。

Key words:
LTSF滅菌/ハイブリッド滅菌器/ホルムアルデヒド/EN14180/EN285.