レジオネラ属菌検査における精度を確認するための手法の確立を目的に検討を行い,本手法により3試験機関14名を対象に精度管理を試みた。その結果,前処理方法を併用しない方法での回収率は82.6%−103.3%と良好な結果が得られた。一方,前処理方法を併用すると,酸処理は77.1−96.9%,熱処理は8.3−41.1%に回収率が低下し,前処理方法により一定の割合で検出菌数が減少することが明らかとなった。レジオネラ検査は,試料水の種別によって適した検査方法を選択することが可能であるが,検査精度の確認と検査者の手技の確認を目的とした精度管理については,前処理方法を併用しない方法で確認する必要があると考えられた。