日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.46,No.4 (2018)

表題:
滅菌機器の規格と現状,今後の展望
5.医療現場における保守・管理方法
(5-6 フラッシュ滅菌の適用と問題点)
著者:
吉田理香(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科感染制御学)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.46,No.4,pp.149−151(2018)

フラッシュ滅菌は,ハイスピード滅菌とも呼ばれ,手術中に何かの問題で手術器具を汚染させてしまった場合に,同手術に支障がないよう直ちに再使用できることを目的とした高圧蒸気滅菌法である。これは,あくまで緊急に滅菌しなければいけない事態が発生した場合に素早く滅菌するためのもので,緊急使用以外の定期的な滅菌法としては推奨されていない。フラッシュ滅菌そのものが疑問視され,既に多くの国ではもはや使用されていない傾向がある。しかし,日本の医療現場では以前から使用されているケースがあり,なかなか廃止できない現状がある。フラッシュ滅菌について,滅菌サイクル,パラメータ,被包装の有無,滅菌後の搬送,生物学的インジケータの視点から問題点を整理し何故推奨されないのか解説する。

Key words:
フラッシュ滅菌/ハイスピード滅菌.