エアフィルタは粒子を捕集する効率グレードで種類を区分することができ,大きく分けて,粗じん用エアフィルタ,中高性能エアフィルタ,HEPAフィルタの3つに分類される。微生物がじん埃などに付着して空調機内へ侵入することもあるが,エアフィルタの構造上,微生物が中高性能フィルタ以上の捕集率を有するエアフィルタをすり抜けて屋内へ拡散することはなく,じん埃などと一緒にエアフィルタでの捕集が見込める。ただし,微生物がエアフィルタを構成するろ材繊維の中で増殖することで,微生物がエアフィルタの空気流出側に抜け出て二次汚染を引き起こすことが懸念される。そのため,微生物対策にあたり,ろ材繊維上での微生物の増殖を防ぐために,ろ材繊維に抗菌剤を塗付する手法,装置内を陰圧に制御して微生物が対象の空間内から流出しないようにする手法をとることとなる。