日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.48,No.7 (2020)

表題:
図書の真菌測定方法
著者:
福島由美子((株)ファインテック)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.48,No.7,pp.307−309(2020)

図書の真菌を定量的に測定する方法(セロテープ法),真菌が紙に与える影響,浮遊菌に与える影響について解説した。セロテープ法はスワブ法と比較して精度よく採取することが可能である。真菌が紙に与える影響として,汚損の発生は湿度が高い環境では特に多くの種類が原因となる。また,汚損が発生していなくても真菌は残存しており,アレルギーや空調系統の二次被害の原因となる。セロテープ法での測定可能な真菌は表面に付着している場合の限定的であり,汚染が広がらないうちに表面付着菌の除去を行うことが望ましい。使用可能な場所や測定可能な菌数の範囲等欠点もあるが,真菌数の管理手法として有効な手段である。

Key words:
Books(図書)/Fungi(真菌)/Qualitative evaluation(定性評価)/Sellotape(セロテープ)/Cleaning management(清掃管理).