防菌防黴学会は,その名だけを見ると細菌,真菌,糸状菌等の災害を防ぐことを目的としているような印象であるが,会則には,衣食住に関連する微生物およびそれに由来する物質を制御することが書かれており,ウイルスも含めた微生物災害全般の制御を目的としている。そして,他の学会以上に,民間とのつながりが重要であり,COVID-19問題も学会誌での論文執筆,年次大会等での講演のみならず,一般社会への啓蒙活動が重要である。日本での感染者数の50%は首都圏の4都県に集中しており,都市災害の様相を呈しており,三密状態を避けることの重要性が言われているが,要は一般の人達の認識不足である。ウイルスとはどのようなものか,マスクについての正しい認識など,このような呼吸器感染症についての啓蒙活動を行うことも,当学会としての活動として重要である。