飲食店の厨房や食品工場で作られる食品の品質には,食中毒や異物混入による健康被害を起こさないために,「衛生管理」が重要な項目となる。その食品の衛生管理を行う上で,食品衛生7Sの整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔の実行が大切である。ドライは,食品衛生7Sの中にはないが,食品の衛生管理を行う上で重要なキーワードである。ドライ化の定義は,水を使用しないことではなく,「不要な水(湿気)のない状態にする」ことである。そして,ドライ化は,「微生物制御」による食中毒などの健康被害を引き起こすリスクを軽減できる。また,ドライ化による作業環境の改善は,衛生面だけなく,作業効率も上がる。食品衛生7S活動に取り組んでいる食品等事業者はドライ化も実践し,効果を上げており,多くの食品等事業者において,ドライ化に取組むことが望まれる。