Vol.49,No.6 (2021)
- 表題:
- 山梨県のアルカリ性(pH10程度)温泉におけるモノクロラミン消毒の有効性の検討(原著論文)
- 著者:
- 栁本恵太,堀内雅人,山上隆也,植松香星,久田美子(山梨県衛生環境研究所),杉山寛治,田中慶郎((株)マルマ),茶山忠久,市村祐二(ケイ・アイ化成(株)),泉山信司(国立感染症研究所)
- 掲載:
- 日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.6,pp.261−267(2021)
遊離塩素消毒が困難なpH9〜10程度のアルカリ性温泉3施設における浴槽水の消毒実証試験を行った。全ての施設でレジオネラ属菌,アメーバ,大腸菌群が検出されず,一般細菌数は遊離塩素管理時と比較し,同等または減少傾向にあった。一方で,従属栄養細菌数の増加が1施設で認められた。従属栄養細菌は一度増加すると減少させるのが困難であったことから,増加前から対策を講じることが重要であると考えられた。
- Key words:
- Monochloramine(モノクロラミン)/Alkaline hot spring(アルカリ性温泉)/Legionella species(レジオネラ)/Heterotrophic bacteria(従属栄養細菌).