日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.8 (2021)

表題:
第2回:微生物との戦いは永遠につづく!
[4]醗酵出身の私が,水産,食肉分野で行った品質に関する研究について
著者:
塚正泰之(近畿大学農学部)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.8,pp.393−398(2021)

大阪大学工学部醗酵工学科(第3講座:芝崎 勲教授)を卒業した私は,卒業後に勤めた丸大食品(株)と近畿大学農学部水産学科において,水産食品,食肉製品の物性や呈味性などの品質に関する研究を行っている。加熱殺菌は微生物制御の主要な手段であるが,加熱条件によって品質は大きな影響を受けることから,加熱によって引き起こされる品質の変化とその原因,対策などを中心に,これまでの研究を紹介した。魚肉ねり製品の品質については,丸大食品時代から現在まで長く続けているテーマで,魚肉特有の坐り現象,戻り現象,副原料などが品質に及ぼす影響などを記述した。また,近畿大学が世界で初めて開発した完全養殖クロマグロの品質と安全性向上,冷凍魚の解凍後の品質保持,ウナギ風味のナマズの品質の他,畜肉製品の呈味成分と加熱の関係などについても紹介した。

Key words:
Fish cake(魚肉ねり製品)/Seafood(水産食品)/Meat product(食肉製品)/Quality(品質).