Vol.49,No.9 (2021)
- 表題:
- 紙上ミニシンポジウムⅣ 〜多角的なアプローチによる院内感染対策〜
3.ワクチンによる院内感染予防
- 著者:
- 中山哲夫(北里大学 大村智記念研究所)
- 掲載:
- 日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.9,pp.473−476(2021)
ワクチンにより制御できた疾患は天然痘のみであり,現在も多くの感染症が流行している。外来受診例,入院例から医療従事者に感染し院内感染の増幅,二次感染,三次感染により社会での感染を増幅する事例が起きてきた。医療従事者の健康を守り院内感染の拡大を予防し流行を制御するために積極的にワクチン接種による院内感染症対策が執られるようになってきた。日本環境感染症学会から医療関係者のためのワクチンガイドラインが出されており具体的なワクチンによる院内感染予防について概説する。
- Key words:
- Nosocomial infection(院内感染)/Vaccine(ワクチン)/Serological examination(抗体検査)/Vaccine preventable diseases(VPD)(ワクチンで予防できる疾患(VPD)).