アフラトキシン(AF)は,Aspergillus属Flavi節に属する菌種が産生するカビ毒である。Aspergillus属Flavi節に属する菌種が食品の培養検査で検出された場合,AF産生性や,AF種類を識別するまでに従来法では,8日間の培養が必要となる。本研究では,メチル-β-シクロデキストリンを添加したポテトデキストロース寒天(PDA)培地を用い,AF産生簡易迅速検出法を検討した。AF産生株は,紫外線照射下で3日培養後のコロニー周辺部に青~青緑色蛍光を発した。さらに蛍光を発したコロニーからのAF抽出,TLC法によりAF種類の識別同定(B群およびG群)が可能であった。本法は,アフラトキシン産生性Aspergillus属Flavi節の検出に8日間必要であった検査日数を3日間に短縮可能な簡易迅速検査法である。