日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.49,No.11 (2021)

表題:
紙上ミニシンポジウムⅤ 〜微生物汚染から健康を守る切り札とは?〜
1.簡易迅速試験法は微生物汚染から健康を守る切り札
著者:
斉藤美佳子(東京農工大学)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.49,No.11,pp.585−586(2021)

微生物汚染を心配しなければならない現場は多数あるが,本シンポジウムでは特に,再生医療関連,環境,食中毒菌の3分野に絞った。再生医療関連は無菌条件が厳格に要請される分野である。その確実さの担保は最高ランクでなければならない。環境分野ではどの場所からどの程度の頻度でサンプリングするか,ということが難題である。食中毒菌の場合は毒素の同定までが要請され,そのためにはリアルタイムPCR,あるいは免疫分析が不可欠である。予測微生物学はmmオーダーのコロニーになるのを待たずに,より早い段階で微生物細胞が生きていることを予測する方法論を提供する。以上の観点から,各々の分野のリーダー3名に,具体的な事例を示しながら簡便迅速法の現状と展望について,ご講演をお願いした。

Key words:
Simple and rapid method(簡便迅速法)/Regenerative medicine(再生医療)/Environment(環境)/Food poisoning(食中毒)/Predictive microbiology(予測微生物学).