日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.4 (2022)

表題:
化粧品・医薬部外品の微生物制御
本や文献にあまり載っていない情報を集めてみました
著者:
大河正樹(大河微生物研究所)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.4,pp.147−153(2022)

微生物の知識や技術の修得には経験が必要と言われることが多いが,その理解を少しでも早く深めるために知っておいた方がいいのに,本や文献にあまり載っていないと思われる題材を取り上げてみた。微生物試験は適切な方法で実施してもばらつく,菌の名前が分かってもその菌の性質が全て分かるわけではない,保管中の環境により増えたり減ったりしていることを考慮した判断が必要,基準に合格しているから…だけで判断するのは危険,製造工程管理においては,作業環境よりも機器類の管理が重要,培養日数に注意!チャレンジテストは菌の消長を追跡するだけの試験だが,実は非常に難しくちょっとした条件の違いで結果が大きく異なる,防腐処方設計においては処方解析が大切,類似処方を解析し適正範囲を見極めよ…等々,項目によっては深いところまで考察を加えた。微生物を取り扱っている方々に参考となれば幸いである。

Key words:
Microbial Control(微生物制御)/Microbiological Limits(微生物限度基準)/Microbiological Limit Test(微生物限度試験)/Preservation efficacy test(保存効力試験)/Preservative design(防腐設計).