日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.10 (2022)

表題:
食の安全・安心科学−食品製造現場・食品にかかわる微生物汚染とその対策−
[17]食品(特に食肉製品)の加熱殺菌と凍結・解凍技術
著者:
阪口 潤,谷口 暢(サラヤ(株)・丹後フーズ(株)),松尾和秀(サラヤ(株))
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.10,pp.415−421(2022)

食品は,消費者にとって最も身近で必要不可欠なものの一つである。市場には多種多様な食品であふれ,日々,大量生産と消費が行われているが,万が一,食中毒などの食品にまつわる事故が発生した場合,被害が拡大しやすいといった問題がある。食中毒は,その原因となる細菌やウイルスなどが食べ物に付着し,体内へ侵入することによって起こる。食中毒を防ぐためには,例えば細菌の場合,細菌を食べ物に「つけない」,食べ物に付着した細菌を「増やさない」,食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3原則が重要となる。本稿では,食中毒予防の3原則のうち,加熱と冷却について,食肉製品を例に挙げて説明するとともに,品質低下をできる限り抑えた凍結・解凍技術についても概説する。

Key words:
Food poisoning(食中毒)/Microorganism(微生物)/Heat sterilization(加熱殺菌)/Freezing/thawing technology(凍結・解凍技術)/Quality preservation(品質保存).