日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.50,No.10 (2022)

表題:
環境衛生のバリデーション
[1]微生物管理の考え方とアプローチ
著者:
宮島 誠((元)日油(株))
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.50,No.10,pp.423−433(2022)

環境衛生とは,環境の汚染を低減させ,健康の維持,増進により適した状態へと向けること,バリデーションとは,そのための手段や方法が妥当かどうかを検証することとされる。微生物による汚染の防止には,『微生物と賢くつき合う』,そのためには,細菌やカビを,絶滅させるのではなく管理する,具体的には,微生物による害のない状態の製品や環境をつくることを目的として,汚染状況や改善のための処置が与える影響を定量的に解析し,結果に基づいて必要な制御を行なう,との考え方が必要である。それに基づき,この10年間に当学会より出された,環境衛生とそのバリデーションに関連する論文や特集講座などを,年ごとに列挙した。これらの情報と学会主催の講座やシンポジウム,さらに今後の最新情報とが相まって,より確実な汚染防止へとつなげられるよう祈念して,本講座開講の一文とするものである。

Key words:
Environment/Hygiene/Sanitation/Validation/Microbial control.