Vol.51,No.2 (2023)
- 表題:
- 風呂水の衛生状態を推察するための疎水格子フィルタの活用事例
- 著者:
- 伊与 亨(北里大学医療衛生学部保健衛生学科),朝倉敬子(東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野),大前和幸(慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学)
- 掲載:
- 日本防菌防黴学会誌,Vol.51,No.2,pp.67−70(2023)
疎水格子フィルタ(HGMF)を用いて,生菌数(TVC)や従属栄養細菌(HPC)の衛生学的指標を求める事例を紹介した。水試料として入浴後の風呂水を測定した場合,AOACや上水試験方法に準拠した標準法の幾何平均は,TVC 250CFU/mL,HPC 2,400CFU/mLであった。一方,HGMFを用いる手法(HGMF法)の幾何平均はTVC 1,200MPN/mL,HPC 1,700MPN/mLであった。HGMF法はHPC測定において標準法と非常に強い相関関係(決定係数0.917)を示したが,TVC測定におけるHGMF法と標準法の決定係数は0.701であった。
- Key words:
- Hydrophobic Grid Membrane Filter(疎水格子フィルタ)/Total Viable Count(生菌数)/Heterotrophic Plate Count(従属栄養細菌数)/Bathwater(風呂水).