日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.51,No.7 (2023)

表題:
近年の細菌性およびウイルス性食中毒の特徴と予防法
著者:
横山佳子(京都女子大学家政学部食物栄養学科)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.51,No.7(記念号),pp.405−416(2023)

食中毒は,主に食品を介して病原微生物や化学物質を経口的に摂取することにより,下痢や腹痛などを呈する健康被害である。近年,国の様々な衛生管理対策により,食中毒発生件数の減少傾向が見られるものの,依然として事件数,患者数が多い状況が続いている。本稿では,病因物質の中でも特に細菌とウイルスに焦点を当て,事件数,患者数,死者数が多い微生物による食中毒を取り上げる。具体的には,サルモネラ属菌,ぶどう球菌,腸炎ビブリオ,腸管出血性大腸菌(VT産生),その他の病原大腸菌,ウエルシュ菌,カンピロバクター・ジェジュニ/コリ,ノロウイルスを取り上げ,それぞれの食中毒の傾向を述べる。また最近の健康志向を踏まえた食生活と微生物性食中毒において気をつけるべき点を述べる。

Key words:
Bacterial food poisoning(細菌性食中毒)/Viral food poisoning(ウイルス性食中毒)/Statistics of food poisoning(食中毒統計)/Dietary habits(食生活)/Health consciousness(健康志向). 微生物制御の新理解・応用編 内容大意