住宅内のカビ汚染の代表的なホットスポットである窓,エアコン,洗濯機について,その汚染の特徴を明らかにした。3個所のカビ汚染の共通点は,水分が結露などによって大量に発生し,カビが著しく増殖することである。その中で,結露の発生が最も簡単に確認できるのが窓で,最も水分の付着やカビ汚染がふだんの生活では見ることができないのが洗濯機の内部である。清潔にするための生活必需品に,不潔の権化のようなカビの生えていることがユーザーにショックを与えた。一方,エアコンも洗濯機と同様に内部のカビ汚染は見えないが,そこから放出されるカビが,臭いを放ちアレルギーなどの健康被害の原因になる点が,他のカビの汚染個所と異なる。メーカーもカビ対策に取り組んでいるが,その成果と課題についての現状を解説した。