日本防菌防黴学会

学会のご案内

関連情報

  • English

日本防菌防黴学会誌

Vol.51,No.11 (2023)

表題:
室内塵中の好ケラチンカビ汚染と対策としての掃除(原著論文)
著者:
御厨真幸,遠藤利恵,今西正博,荻野文敏((株)ダスキン・開発研究所),浜田信夫(大阪市立自然史博物館)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.51,No.11,pp.627−632(2023)

室内塵中のカビ汚染に影響する環境要因を,DG18培地とマイコセル培地を用いて解析した。とりわけ,好ケラチンカビは日和見皮膚感染症の原因になるので注目した。一般カビは,乾燥しやすい環境である集合住宅の上層階,さらに新しい住宅で少ない傾向がみられた。一方,好ケラチンカビは,ペットを飼っている住宅で多く,ペットの体毛などの影響が認められた。とりわけ,イヌよりネコを飼育している場合に多い傾向があった。カビ汚染の制御のために掃除について検討した。掃除頻度の高い方が,好ケラチンカビを制御できた。また,その除去に拭き掃除は有効で,掃除機のみで床掃除をするより,カビ汚染をより抑制できると考えられる。

Key words:
House dust(室内塵)/Keratinophilic fungi(好ケラチン菌)/Pets(ペット)/Wipe cleaning(拭き掃除). 講座内容大意