日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.51,No.11 (2023)

表題:
家庭の安全・安心科学
-家庭における微生物汚染とその対策-
[4]エアコンの微生物対策
著者:
福島由美子((株)ファインテック)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.51,No.11,pp.641−645(2023)

エアコンは構造上微生物汚染が避けられない設備であるが,汚染箇所が目視で確認できず,著しく汚染が進行している場合も多い。本講座では微生物の汚染メカニズムから対策商材までを解説する。エアコンの汚染原因として第一は熱交換器である。暖気と冷気が交差する構造上,結露が発生し,空気中の微生物や栄養分と共に微生物増殖の温床となる。第二はドレンパンである。熱交換器から落下した微生物がバイオフィルムを形成しうる。第三は熱交換器後の経路である。熱交換器から供給された低温高湿の空気により微生物汚染を引き起こしやすい。対策商材として3点紹介する。エアコン内部に流入する空気を清浄に保つフィルターであるプレプレフィルター。熱交換器に防カビ抗菌効果を付加するスプレーとしてエアーファイン。空気の流路に対するコーティング剤としてFT400を紹介する。

Key words:
Air conditioner(エアコン)/Antifungal(防カビ)/Antibacterial(抗菌)/Heat exchanger(熱交換器)/Drain pan(ドレンパン).