日本防菌防黴学会

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日本防菌防黴学会誌

Vol.52,No.10 (2024)

表題:
家庭の安全・安心科学
-家庭における微生物汚染とその対策-
[18]家族が食あたり!食品の摂食による感染性胃腸炎:病院へ行くまでの対処法と受診の準備
著者:
阪口義彦(徳島文理大学薬学部微生物学教室),佐々木正大(大阪大学微生物病研究所ウイルス感染制御分野),谷口 暢(サラヤ(株)・(株)ポエマ)
掲載:
日本防菌防黴学会誌,Vol.52,No.10,pp.437−443(2024)

突然,自分自身や家族が腹痛やひどい下痢などの食あたり(食中毒)になると心配になる。何が原因なのか,病院へ行った方が良いのか不安になる。一般的に感染性胃腸炎の主症状が下痢・腹痛であるために,家庭内で常備している下痢止めや整腸剤を使用したくなる。食品の摂食による感染性胃腸炎は季節関係なく年間を通して発生し,原因となる病原体の違いによって異なった症状を呈する。また,薬によっては感染性胃腸炎の治癒に逆効果となることから,十分な知識を持って使用することが大切である。そこで,本講座では,感染性胃腸炎の簡易識別と下痢便,病院へ行くまでの対処法と注意点,受診に役立つ情報や感染性胃腸炎の予防方法などについて概説する。

Key words:
Food poisoning(食中毒)/Infectious gastroenteritis(感染性胃腸炎)/Diarrhea(下痢)/Abdominal pain(腹痛)/Coping method(対処法).