表 題 |
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炭素被覆酸化カルシウム微粒子の調製および抗菌活性 |
著 者 |
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澤井 淳 (神奈川工科大学・工学部・応用化学科), 山本 修 (秋田大学・工学資源学部・附属素材資源システム研究施設), オスカル ブラク (Metallurgical & Materials Engineering, Chemical & Metallurgical Faculty, Istanbul Technical University), 中川善兵衛 (秋田大学・工学資源学部・附属素材資源システム研究施設) |
掲 載 |
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防菌防黴, Vol.34, No.2, pp.65-71 (2006) |
多機能な CaO 系抗菌材料の開発を目的とし, CaO に炭素被覆した微粒子の作成を試み, 抗菌活性を測定した。 CaO 微粒子とポリビニルアルコール (PVA) 重合体を重量比で1:1の割合で混合し, アルゴンガス中 (50ml/min) で3h加熱処理 (500-800℃) することにより, 炭素被覆 CaO 微粒子を作製した。 X線回折測定の結果, 炭素被覆 CaO 微粒子には, 炭素 (C) に相当するピークは観察されず, 炭素はアモルファス状態で黒鉛化していないことが分かった。 被覆前後において比表面積は1.4m2/gから約23m2/gまで増大したが, 平均粒径は約10μmでありほとんど変化しなかった。 調製した炭素被覆 CaO 微粒子は大腸菌および黄色ブドウ球菌に対して増殖抑制を示し, その最少発育阻止濃度は被覆前後において殆ど変わらず, CaO の抗菌特性を保持していた。 また被覆調製温度は抗菌活性に大きな影響を及ぼさなかった。
Key words |
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Calcium oxide (酸化カルシウム)/Antibacterial activity (抗菌活性)/Poly (vinyl alcohol)(ポリビニルアルコール)/Carbon-coating (炭素被覆)/ Conductimetric assay (コンダクタンス法). |
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