表 題 |
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モウソウチクの Wallemia sebi に対する抗菌作用と防カビ剤への応用 |
著 者 |
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森田 洋, 馬見塚香織, 松本 徹, 福田 翼, 野口和宏 (北九州市立大学国際環境工学部), 山本慎太郎 (大阪大学先端科学イノベーションセンター) |
掲 載 |
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防菌防黴, Vol.34, No.11, pp.687-691 (2006) |
モウソウチク表皮の水抽出液または50%エタノール抽出液は, 25℃で一昼夜抽出という容易な条件下で Wallemia sebi に対する抗菌活性が認められ,
MIC 濃度はそれぞれ100, 70mg/mlであった。 表皮を除いたモウソウチク稈試料では抗菌活性が認められなかった。
抗菌活性はエタノール抽出液で40℃まで, 水抽出液で60℃まで安定であった。 pH 安定性に関しては, 酸性域, 塩基性領域を問わず安定的であった。
ゴザや饅頭を用いて防カビ剤への利用を検討した結果, ゴザでは30℃, 7日間, 饅頭では30℃, 14日間まで, Wallemia sebi の生育を抑えることができた。
以上の結果より, 加工温度に配慮する必要があるものの, モウソウチク抽出液は Wallemia sebi の制御を目的とした防カビ剤として利用できることが明らかとなった。
Key words |
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Phyllostachys heterocycla var. pubescens (モウソウチク)/Wallemia (ワレミア)/Antimicrobial activity
(抗菌活性). |
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