日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.10 (2007)



表 題 帯電ナノ液滴の合成とその大腸菌殺菌効果
著 者 溝田樹容子, 足立元明 (大阪府立大学大学院工学研究科), 古田雅一 (大阪府立大学大学院理学系研究科)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.10, pp.639-645 (2007)

著者らが開発した high-pressure ionizer を用いて水の負帯電ナノ液滴を合成し, differential mobility analyzer / Faraday cup-electrometer システムを用いて粒度分布を, 高感度エレクトロメータを用いて個数濃度をそれぞれ測定した。 合成された水の帯電ナノ液滴は,0.8-3.0 nm の分布を持ち, 個数濃度は0.3-1.2×1010cm-3であった。 水の帯電ナノ液滴の大腸菌に対する殺菌効果をコロニー計数法を用いて調べたところ, 曝露したサンプルのコロニー数は大きく減少しており, 水の帯電ナノ液滴に大腸菌に対する殺菌能力があることが分かった。 曝露後の大腸菌における代謝熱測定を行った結果, 帯電ナノ液滴は大腸菌に対して殺菌作用と静菌作用の両方を持っていることが分かった。
Key words Charged nanodroplet (帯電ナノ液滴) / Escherichia coli (大腸菌)/Sterilization effect (殺菌効果).