日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.10 (2007)



表 題 室内塵中のカビ汚染の17年間の変化
著 者 濱田信夫 (大阪市立環境科学研究所)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.10, pp.647-654 (2007)

室内塵中のカビ汚染について, 89年, 99年, 06年の3回の調査結果を比較した。 89年に比して, 99年の平均カビ数は約1/3, 06年は約1/7だった。 89年に比して, 06年には室内塵中で生育している Aspergillus restrictus 等の好乾性カビの減少がとりわけ目立った。 また, 同じ部屋の場合, 89年と06年のカビ数に相関は認められなかったが, 99年と06年のカビ数には相関が認められた。 その間に転居した場合は, 転居してない場合より明確にカビ数は減少した。 また, 転居していない場合でも, カビ数はやはり減少していた。 室内塵中のカビ数の減少には, タタミやカーペットの保水性を抑制する改良のほか, 住宅の構造変化, 生活様式の変化の両要因が作用していると思われる。
Key words House dust (室内塵) / Fungal contamination (カビ汚染) / Xerophilic (好乾性) / Moisture (水分).