日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 35, No.11 (2007)



表 題 この17年間における室内塵中のカビ汚染減少の原因
著 者 濱田信夫 (大阪市立環境科学研究所)
掲 載 防菌防黴, Vol.35, No.11, pp.709-717 (2007)

89年に比して, 06年の室内塵中のカビ数が減少した原因について検討した。 地形や階数等の環境要因は, カビ汚染に対して以前と同様に作用していることがわかった。 一方, 集合住宅のカビ数は, 一戸建ての場合に比して, 17年前からより著しく減少していた。 89年の調査結果と異なって, 今回, 築後25年以下の比較的新しい住宅は, より古い住宅に比して, カビ数が非常に少なかった。 80年代以降の省エネ法に適合した新築住宅は, 気密化, 断熱化, 強制換気が特徴だが, 室内環境が以前より乾燥した結果, カビ数が減少したと思われる。 さらに, 夏冬兼用のエアコンの普及は, 室内環境の乾燥化を助長していると思われる。
Key words House dust (室内塵)/Fungal contamination (カビ汚染)/Drought (乾燥)/Indoor environment (室内環境).