表 題 |
: |
食品の微生物検査法と食中毒発生時の疫学調査法[12] セレウス菌 |
著 者 |
: |
上田成子 (女子栄養大学 衛生学教室) |
掲 載 |
: |
防菌防黴, Vol.35, No.11, pp.761-777 (2007) |
B. cereus は環境細菌の一つであり, 広く環境に分布する。 食中毒の原因となる本菌は下痢毒や嘔吐毒を産生する。 特に下痢毒産性菌は環境中からしばしば検出される。 このことから, 毒素産生・活性量の把握が重要となる。
また, 食品の安全性評価のためには本菌の菌数測定と, 分離菌の血清型や毒素 (嘔吐毒・下痢毒) 産生能を測定しておくことが必要であり, これは汚染源の追究や汚染防止対策を立てる上に重要である。
一方, 嘔吐毒検出試験法に関して培養細胞や機器分析によるLC/MS 検定は, 前者にあっては技術を必要とし, 後者にあっては機器が高価であり, 両者とも一般的でない。 このことから嘔吐毒の検出のために正確・簡便・迅速な検出法の開発が望まれる。
Key words |
: |
Bacillus cereus (セレウス菌) / 食中毒 (Food poisoning) / 嘔吐毒 (Emetic toxin) / 下痢毒素 (Diarrheal enterotoxin) / H 血清型 (H Serovar). |
|
|
|