表 題 |
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抗菌製品を創る[1] 抗菌剤の種類,特徴とその動向 (1) 無機抗菌剤 |
著 者 |
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内田眞志(抗菌製品技術協議会) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.36, No.4, pp.273-280(2008) |
無機抗菌剤を利用した製品の抗菌試験方法の現在に至る背景を簡単に説明した。
現在使用されている無機抗菌剤は光触媒系抗菌剤と銀系抗菌剤に大別される。抗菌剤を各種製品に加工する時には剤の特徴と共に抗菌作用機構を理解しておくことは重要である。
光触媒の抗菌作用機構はほぼ解明されているが,実用面においては TiO2 の基材への固定化技術と光量が不足する室内環境での抗菌性能の確保技術が検討されている。
一方,銀系無機抗菌剤は上市されて久しく,その抗菌加工製品も多岐にわたっている。銀の抗菌作用機構は活性酸素か Ag+ と言われながらも未だによくわかっていない。Ag+ がアミノ酸のなかでもシステインと特異的に反応することから,Ag+ が細菌の酵素阻害を引き起こし,広範な抗菌作用を発揮するという観点から Ag+ の抗菌作用機構を考察した。
Key words |
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無機抗菌剤/光触媒/酸化チタン/銀イオン/HSAB 則/ルイス酸/アミノ酸/システイン残基. |
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