日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 36, No.5 (2008)



表 題 エチレンオキサイドガス滅菌法と作業環境の安全性
著 者 古橋正吉(東京医科歯科大学名誉教授)
掲 載 防菌防黴,Vol.36, No.5, pp.299-306(2008)

EO 滅菌室の作業環境の EO 許容濃度は時間加重平均1ppm(1.8mg/m3)以下,短時間曝露許容値:9ppm(16.2mg/m3)とされてきた(米国労働省)。1981年8月に EO 許容濃度を8時間荷重平均(TWA)が当初50ppm だったのを10ppm に改め,さらに5ppm に変更する提案がされた。これはガン原性物質が疑われる物質(A2)と認定されたためである。日本では2001年5月に EO が変異原性試験ならびに染色体異常試験が陽性を示したのを踏まえ,特定化学物質法を施行した。人と環境に対する有害作用で安全な取り扱い,廃棄時の注意を明示した文書(MSDS)も発行されており一層の対策が必要である。
Key words Ethylene oxide gas sterilization(エチレンオキサイドガス滅菌)/Determination of residual ethylene oxide(残留 EO 濃度測定)/Ethylene oxide gas Ventilation and Safe Use(ガス排除と安全性確保).