表 題 |
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口腔における微生物コントロールの現状と課題 |
著 者 |
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江口 徹(サンスター(株)研究開発部) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.36, No.8, pp.523-530(2008) |
口腔における二大疾患は齲蝕と歯周病であり,細菌が原因となる疾患である。これらは口腔内を不衛生な状態にすることで発症し,いずれも歯牙を失う原因となっている。齲蝕の予防にはフッ素による歯牙の強化とともに,殺菌剤の入った洗口液を用いる。歯周病の予防も殺菌剤を配合した洗口液を用いる。歯周病の治療は,歯科医院での抗生物質の局所投与や市販の殺菌剤入り歯肉塗布剤が用いられる。口腔で使用できる殺菌剤には塩化セチルピリジニウム,塩化ベンゼトニウム,トリクロサン,クロロヘキシジン,チモール,ヒノキチオール等がある。近年,誤嚥性肺炎,糖尿病,低体重児,心疾患などと口腔状態との関わりが明らかとなり,口腔内の微生物コントロールの重要性が再認識されている。
Key words |
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Caries(齲蝕)/Periodontal disease(歯周病)/Oral bacteria(口腔細菌)/Antimicrobial reagent(殺菌剤). |
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